5月30日(金)【第423回】”子ども”食堂の役割
- 学習支援&子ども食堂 パワーアップ塾

- 5月30日
- 読了時間: 4分
更新日:6月2日
こんにちは。講師Kです。
前回の記事が塾らしい内容ではなかったので今回はニュース記事から。
今日、Yahoo!ニュースにて、こんな記事がありました。
「こども食堂から一線を引く」≪子ども食堂≫の名付け親が決意した背景 ボランティアでできる支援には限界がある」↓URL
無料支援、子ども食堂、ボランティア。
その全てが「パワーアップ塾」に当てはまります。
なので決して素通りできない話題であると考え、ブログを書こうと思います。
ニュース記事の内容をそのまま書くのは、記事の取材を受けた近藤さんの伝えたいニュアンスと変わる可能性もあるのでここでは書かず、今回は同じ立場で活動している私、講師Kの経験を交えた話として書いていきます。
近藤さんがどのような気持ちで活動していたかを知りたい方は、ニュース記事をご覧ください。
今日はそんな子ども食堂の役割についてのお話。

子ども食堂、という言葉の定義は厳密に決まっている訳ではありませんが、
私個人の考える定義は「困っている児童への食事提供をする場」です。
お金、人間関係、持病、学校生活、勉強など。
様々な理由で困っている児童に食事を提供する場であるし、その一助をする場であると以前の記事で書かせていただきました。
”食事を提供する場”というのも様々なスタイルがありますが、大きく区分するならば
①児童や地域の住民と同じ食卓で食事をする
②お弁当を手渡す
③児童と一緒に食事を調理した後食事する
④遊び場や駄菓子屋と併設されていて、利用者が数時間滞在できる
などがあります。
ACのCMで最近流れている「子ども食堂ってどんなとこ?」で描写されてるのは①。
当塾は勉強後に②の形態で児童に食事を提供しています。
コロナ禍以前は③の形態の子ども食堂が多かった印象です。
①や④は児童やその保護者同士のコミュニケーション向上を目的としている場合が多い印象です。
自分が関わってきた子ども食堂では児童のみ食事OKとしていましたが、場所によっては大人も食事OK、弁当の購入可の場所などもあります。
参加してみたいと思った方は、ご自身の市区町村の子ども食堂のHPやX、インスタなどで利用制限などを確認してからご参加ください。
そんな様々な形態で開催されている子ども食堂ですが、主催側の思惑と少しずれている方が参加されることがあります。
例えば以前参加した子ども食堂で見かけた方ですと、「ごはんが無料らしいので家族で食べに来た」や「政治思想を広める為に来た」など。「こども食堂を利用している人を説教するために来た」なんて人にも会ったことがあります。
そんな馬鹿な、とお思いの方いらっしゃいますでしょうか。これは作り話ではありません。
これが今の”子ども食堂の現状”である、ということです。
勿論、望ましいご利用者様が大半です。
が、前述するような方が主催側の心を踏み荒らしていくことが運営の継続をより困難なものにしていくのです。
打ち出の小槌のように、何もないところからお金も食材も、参加していただくボランティアの方々も湧いては出てきません。市区町村や企業からの助成金だって有限です。
子ども食堂という、現代社会の痛い部分を”いい意味でも悪い意味でも覆ってしまう目隠し”に、鬱屈したものを発散させに来る大人、お金儲けのために相乗りしようとする大人が、主催者の善意やボランティアの好意を我が物にしようと、ゆるく開催されているのをいいことに踏み入ってきます。
そうなってくると最初に述べた”困っている児童へ食事提供の場”は成り立たず、”困っている(かもわからない)児童~大人への無料食事処”になります。
子ども食堂は誰でも来ていいよ!とCMで告知されて以降、より顕著になっていると感じます。ですが、見た目や仕草だけでは本当に困っているのか、貧困状態なのかを断定することはできないため、基本は参加をお断りできません。なので色々な子ども食堂がキャパオーバーしていると聞きます。
「The personal is political」
個人的問題は社会的問題でもある。
社会的な問題である貧困に対して、地域の有志が子ども食堂を開催し、それを美談としている今の社会では、子ども食堂に本来来てほしい筈の児童やその家庭の貧困解決にはならない、とそう思うのです。
以上、子ども食堂の役割についてのお話でした。

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詳細は以下へ。(他サイトへ移ります)



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